観るともなく観ているテレビのひとつに「関口知宏のヨーロッパ鉄道の旅」があり、EUの素朴な顔に結構驚くことがある。
EUの主要な都市に暮す民族の多様性、そして「その山の向こうは隣国だ」という日常。
それがEUの特殊性ではなく、驚く私が世界中では例外的な島国の住人だという、その特殊性に気付かせられたことの方に驚かされる。
「日本人は素晴らしい」というようなテレビ番組を見て機嫌よくお酒を飲んでいる場合ではない。
今に日本は世界から取り残されはしないかという気分に私はなっている。
さて、移民の国アメリカでnativism(移民排斥主義)が喝采を浴びている。
「馬鹿じゃないか」と笑ってはいられない。
よく似たナショナリズムはEU各国でも台頭しているし、トランプ流アジテーションは昨秋の大阪でも功を奏している。
テレビはトランプの演説に熱狂する支持者を映しているが、それはワイドショーがこぞって橋下氏の「追っかけ」と「お追従」に終始した大阪の状況と二重写しになる。
聞くところでは、アメリカでは「広島と長崎への原爆投下で終戦が早まって良かった」という意識が今でも強く残っているという。
となると、〝偉大なアメリカ″を掲げる大統領は「地球の平和のために」核兵器を使う可能性がある。
私たちは「理性の敗北」「知性の敗北」の時代を迎えようとしているのだろうか。
そういうふうに考えると、ニッポンが憲法9条を守りぬく、いかなる軍事的制裁にも参加しないと主張することは、世界史を左右するほど素晴らしいことになるかも知れない。
話は飛躍して大きすぎるようだが、そう考えると反対に人生も楽しくなってくる。
7月には参議院選挙がある。衆議院解散もいろいろ取りざたされている。
軽減されない「軽減税率」、買収に似た「給付金」などに惑わされることなく、孫子のために平和な地球を残そうと私は思う。
首長選挙ではない議員選挙で市民プラス野党の歴史的な共闘・連合が始まった。
この時代は「まんざらでもない」。
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