お正月は年神さまを迎え祀り、その霊力にふれることによって新たな力を戴くから目出度いとされている。
だが年神さまはACのコマーシャル同様?
(ちょっと違うか)、親切でありかつおせっかいなもので、新しい「歳」を1歳置いていく。
数え歳の思想は年神さまあっての論理である。
だから歳時記などをめくってみると、新年のお目出度い言葉の隅々から老いの寂しさが覗いていたりする。
このおせっかいな年神さまは、祖霊神というよりも田の神さまと同じようなマレビトで記紀神話以前の民話的な素朴な信仰だと思っていたが、飛鳥以前に栄えた鴨氏の本貫、葛城の地(奈良県御所市周辺)にその本家のような由緒ある神社を見つけて驚いた。
地図を見て寄って見ただけだったのだが、それは葛木御歳
(かつらぎみとし)神社。御祭神は御歳神
(みとしのかみ)。元々の御神体は御歳山
(みとしやま)。この社のおさがりの鏡餅がお年玉の起源とも。
これだけの故事来歴なら商業ベースで相当程度有名にできそうなものであるが、その親切かつおせっかいな性格ゆえか、私の行ったときにはひっそりと静まり返っていた。如何にも年神さまらしい神社である。
2012年。 これだけ地球を汚しておいてそ知らぬ顔で年神さまに御利益を求めるのは不遜だろうから、年神さまには、ちょっとでも好い年にしたいとだけ『誓いたい』。
今年もよろしくお願いします。
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