2020年6月15日月曜日

新型コロナの死亡者数

 新型コロナウイルスの死亡者数について、山中伸弥教授が発信されている内容がある意味「衝撃的」なので、記録の意味も込めて転載しておく。(▮・・▮は山中先生の主張、一部筆者加筆)

 まずは東京都の死亡者数について、
 ▮東京都の4月の死者数が公表されたが、3月、4月とも平成11年以降で最多であり、過去5年間の平均より3月と4月の合計で1481人多かった。新型コロナウイルスによる死者数として報告されているのは3月と4月の合計で119名であり、実際には10倍以上多かった可能性が考えられる。

 報告されてる新型コロナウイルスによる死者数と、超過死亡数の乖離は世界各地で報告されている。
 今年の1月や2月は季節性インフルエンザが少なかった(JAMAの論文)ことを考えると、1月や2月にもすでに相当数の新型コロナウイルスによる死亡があったのかもしれない。

 次いで大阪府・大阪市の死亡者数について、
   ▮大阪府と大阪市について月別死者数をまとめてみました。
 東京都と同様に大阪府、大阪市共に今年3月と4月は、過去4年間に比べて死者数が多かったことがわかります。過去4年の平均値と比べた超過死亡数は、大阪府では187名(3月)と865名(4月)、大阪市では67名(3月)と260名(4月)でした。
 これらの超過死亡のうち、実際に何人が新型コロナウイルス感染症の結果であったかは不明ですが、新型コロナウイルスによる死者数は、大阪でも報告よりもかなり多い可能性があります。▮

   ちなみに大阪府の公表されている新型コロナウイルスの死亡者数は、6月11日現在の総合計で85名だから、3月+4月の超過死亡者数1,052名と大きな差がみられる。
 コロナ騒動の余波で医療が行き届かなくなって病院や介護施設で亡くなられた方も考えられるが、山中教授がおっしゃる通り、PCR検査が極端に門前払いされた結果、実際には新型コロナウイルスによる死亡であったものが、他の肺炎等の病名(死因)でカウントされた可能性が否定できない。

 私は社会の経済活動も大事なことで、補償もなくそれが長期間停止させられると別の意味で命にもかかわるから、一定の政治的というか社会的な判断、決断が必要なことを否定しないが、その場合でも、科学的データはオープンにされ議論され理解されることが何よりも重要だと考える。
 そういう意味で、データを隠蔽したり改竄したりすることに痛痒を感じない政府の姿勢は許せないと考える。
 世論のために習近平訪日やオリンピックを優先し、補償問題のためにコロナ問題を矮小化した結果が、山中教授指摘の統計の怪だと思われる。

 そういう意味では、まったく実態から乖離した「感染者数」で「感染者数、感染者数」と報じ続けたマスコミの責任も重いが、地方自治体でいえば、次の大阪府の態度も極めて不真面目なものであった。
 そのことについて、山中教授のコメントは次のように述べておられる。
 ▮大阪府が5月23日、いわゆる大阪モデルの基準を、結果を見てから黄色にならないように変更しました。元々の基準では、感染経路不明者の一週間の合計が、前週との比で1を超える、すなわち前の週より多くなると黄色信号にするとされていました。これが23日現在で0.91となっており、24日に仮に新規感染が0でも1を超えてしまうので、この基準を除外するというのです。
 結果を見てから基準を決める。科学でこれをすると信頼性が揺らぎます。この報道が本当であれば、大阪府の対策が、科学から政治に移ったことを意味します。
 大阪府民として非常に心配です。人は権力や上司に忖度するかもしれませんが、ウイルスは遠慮ありません。

   データーを嫌悪する首長がヨイショされ (川柳)

1 件のコメント:

  1.  厚労省が東京、大阪、宮城で抗体検査をしました。数も精度も問題がありそうで細かなことは横に置いておいて、陽性率とそれを人口にあてたとき、東京0.1%、13,942人、大阪0.17%、14,999人です。5月末時点の累積「感染者数」は東京5,236人、0.038%、大阪1,783人、0.02%ですから、単純に言えば真の感染者数は公表されている「感染者数」の東京で2.66倍、大阪はナント8.41倍だということになります。山中先生の「死亡者数の増加」と重ねても、日本のコロナの感染者数や死亡者数は異常に低く公表されている可能性が高いといえます。
     それであってもアジア大洋州のコロナ感染は欧米に比べて低いです。その原因は民度でないことは明らかですが明確ではありません。そしてこの状況は第2波第3波が怖いという可能性を秘めているといわれています。

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