2019年5月22日水曜日

奈良の五月

   奈良市内に出る機会があった。
 谷幸三先生のFBにあったが、春日奥山が椎の木の花で黄色くなっているのに、その前の御笠山はナギの木のために深緑のまゝで、はっきりと御笠山が区別ができた。
 ナギは春日大社のご神木だが、人間の手の入っていない原始林どおしでどうしてこうも異なる植生なのだろう。
 奥山も遠からずナギ林に代わっていくのだろうか。

   次に東大寺戒壇堂に寄った目的は楝(おうち)の花で、予想どおり満開だった。
 私の記憶ではわが家周辺でも昨年は「裏作」で花が少なかったが、その分今年の楝の花は素晴らしい。
 楝はセンダンの木の花である。
 そして「栴檀は双葉より芳し」のセンダンはビャクダンだから実物を知らないと混乱する。
 〽 楝(おうち)ちる 川べの宿の 門(かど)遠く 水鶏(クイナ)声して 夕月すずしき 夏は来ぬ ・・・の歌詞を見た若いときは楝の読み方も意味も解らなかった。
 想像どおりの満開で戒壇堂の職員と一緒に楽しんだ。次は蓮を見に来てということだった。ここはいつも人が少なくていい。

 大仏殿は丁度昼食時だったからか、例の「鼻の穴くぐり」が空いていた。
 肩がつっかえていた外国人にバンザイで行くよう教えたら、くぐってから大いに感謝された。
 修学旅行生らしい中学生に「せっかくの機会だからくぐりなさい」と勧めたが、なかなか自分が先頭に立って挑戦しない。それに、か細い中学生が男も女もちょっと狭く感じると中止して止めてしまう。
 ああ、日本の未来はどうなる。
 「行けるからしっかり行きなさい!!」と、つい大声で指導してしまう。反省。

 吉城園(よしきえん)にも寄った。
 上の写真のとおり親ガエルは1匹いたがペアリングの相手がいなかった。
 樹上にも卵胞は一つもできていなかった。
 奈良県知事はモリアオガエルのことなど眼中にもなく開発政策を進めている。
 彼らの合コンも何時までできることやら。
 先日は蛙には少し残酷な「蛙のお供え」を書いて来た。
 今日の可愛い写真でチャラにしてもらおう。

3 件のコメント:

  1.  中之島の「栴檀の木橋」のたもとに1本の大きな「楝」木があり、綺麗な花をつけていましたが未だあるのでしょうか?3月に渡った時は気がつきませんでした。

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  2. 見つけました。usukuchimonndouにアップしました。栴檀の木橋の由来になった栴檀の大木があった跡に植林された木だそうです。花は見頃を過ぎ、かなり落下していました。

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  3. http://usukuchimonndou.blogspot.com/2019/05/blog-post_24.html ですね。

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