2018年9月6日木曜日

折々のことば

 朝日新聞に連載されている『折々のことば』鷲田清一#1219 2018.9.5
 【これはきれいごとかもしれないけれど、そういうことを言うのをやめたらもう全部終わっちゃうんだよ 平川克美】
 正直だとか相互扶助だとか「きれいごと」は永遠に実現しないかもしれない。でも誰だって胸張って「きれいごと」を言っているわけではない。その裏にはうしろめたさや羞じらいが貼りついている。それが文化というものだと、文筆家は言う。「この自覚が自らの欲望の歯止めになり、生活に規矩を与える」と。『21世紀の楕円幻想論』から。

 台風21号は新聞テレビの報じている以上何倍も被害が大きいようだ。
 それは庶民の捕らえたツイッターでよく解る。
 知人にメールをすると「クーラーやシャワーが使えないのが辛い」と泣いていた。

 ところが、このように大規模な停電や断水で弱っている庶民や関空に取り残された内外の人びとを尻目に、この国の防災の最高責任者は私用で新潟へ出かけて行った。
 安倍晋三氏の頭の中の優先順位は完全に狂っている。
 関空にしても、大大阪の知事がテキパキと手を打っているようには全く見えない。
 ニュース画面を通じて、なんとお粗末で不親切な国かと全世界に発信されたことだろう。

 そこで、「きれいごと」とも思わないが大きな声で私は言いたい。
 政治にかかわる人々の最重要課題は人命であり生活ではないですか。

 また大阪府が防災拠点にしたいという「咲州庁舎」周辺では自動車が何台も転がっている。エレベーターも午後6時ごろまで止まっている。
 ああ、地震にも台風にも弱い庁舎であることは明々白々だ。橋下徹氏の尻拭いに汲々とするのももう止しにしませんか。
 松井知事さん吉村市長さん、カジノだ万博だという前に安全な街づくりじゃないですか。

   これは大阪だけの課題ではないが、インバウンドだなどと浮かれる前に、空港や各県主要ターミナル周辺に外国人観光客を安心して保護できる快適なシェルターを早急に作りましょう。
 イージスアショアやオスプレイに使う金があればすぐにでも出来はしませんか。

 最後に、弱者を批判するつもりはさらさらないがひとこと・・・。
 関空は海の上に造るので、タンカーの衝突は横に置いても、津波や高潮の危険はないのか? という疑問は常識人100人中100人にあった。事実、共産党は執拗に問ってきた。
 それに対して大丈夫だと言った専門家、識者、行政官はとりあえずマスコミの前に出頭してほしい。
 そして、自分がなぜ間違ったのかについて説明してほしい。
 何が「想定外」ですか。
 これが想定外なら、東南海トラフ地震や津波の想定もみんな信用ならんということだ。

   ほんとうに、安倍政権や維新の大阪府市政では生活も命も危険極まりない。
 それでもこういう政治を放っておきますか。

【おまけ】 台風でタマムシが飛ばされてきて、わが家のバケツの中で死んでいた。
 辛い台風の中のホッとしたヒトコマ!

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