2018年5月24日木曜日

奈良のナンバープレート

 図柄入りナンバープレートが決定された。
 私はyamashiroつまり京都なので京都を見たが最初その図柄の意味が判らなかった。
 昨日は『伊勢の浜荻』の記事で多様な文化を書いたのが恥ずかしいが、天橋立は京都の南端の私には遠かった。
 天橋立が悪いのではないが何となくインパクトのない図柄で、自分のクルマにわざわざつけようという気は起らなかった。

   わが家から近い奈良ナンバーは五重塔と鹿だから(私が奈良なら)これなら着けたいと思ったが、鹿は奈良県下でいえば豆粒以下の奈良公園だけのものだから、真っ先に害獣=鹿害と感じられる県下の圧倒的な地域ではどうなんだろう。
 五重塔も、日本一の広さ(672.4㎢)の村である十津川村では廃仏毀釈が徹底されて伝統的な寺院がゼロという現実がある。
 明治憲法下の世の中を礼讃する言葉の裏にはこういう事実のあることも思い出してほしい。
 (念のため言えば奈良のプレートには、吉野・奈良の桜も龍田の錦(紅葉)もある)

 それでも「奈良と言えば鹿」は定番だろうからそれも良しか?
 テレビの「ちちんぷいぷい」では奈良在住のヤマヒロさんがよく「奈良には鹿しかない」といびられているし。

 なお、奈良公園の広さは約79ヘクタールで㈶奈良の鹿愛護会の試算によると、草刈り・芝刈り作業の費用は年間100億円必要らしい。
 100億円相当の労働を鹿は無償でしてくれている。
 その代わりに鹿は大量の糞をするのだが、その糞の掃除にもお金は支出されていない。
 黄金虫(糞虫)が無償でしてくれている。

   芝=生産者、鹿=消費者、黄金虫=分解者、このシステムを生態系といいエコというというのが谷幸三先生のいつものテーマ。
 このテーマは単なる観光地のイラストめいた図柄よりも素晴らしい。
 なので、奈良のプレートの芝生らしい図柄の上にちょこっと黄金虫を書いてほしかった。
 そうすれば奈良の品格は世界中で絶賛されたことだろう。

4 件のコメント:

  1.  役所(国土交通省)にしては、なかなかの色使いで好ましく見ていましたが41地域の中に大阪が無く、?と思いましたが追加があるようです。通天閣はイイとしても維新の横槍(大阪府・市と吉本は正式に業務提携をしている)だけは避けてほしいように思います。

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  2.  「大阪」は通天閣もええけど文楽人形はどうでしょう。「なにわ」は下町ロケットと若ごぼう。「堺」は古墳と布団太鼓。「泉」は水茄子とだんじり。以上勝手に推薦しますが、「文楽人形」推薦の声を広げたいと思いますが皆さま如何?

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  3. 文楽人形、イイですね、でもよく考えたら(考えなくても)私は車持ってませんでした。チャンチャン!

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  4.  文楽ナンバーを手作りして自転車に着けるのも一興かと。
     各地のものを見ると、どうしても安直な観光パンフレットみたいなのが多いですね。ご当地の山の形などよそ者には判らないものがあります。「福井」の恐竜の化石はインパクトがあります。

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