2018年1月10日水曜日

スズメに学ぶ

   人間社会に一番近い野鳥でありながら、(だからこそ?)人間を一番信用していないのがスズメだということは誰もが感覚的に知っている。
 一方、国松俊英氏や乾信一郎氏の著書によると、ロンドンやシアトルの公園では(正確には欧米のほとんどの都市公園では)スズメが人間の手から餌を啄ばむことが普通に見られるとある。
 その違いについて両氏とも、日本のスズメに対して欧米のはイエ(家)スズメで、そもそも微妙に違うのだと結論づけている。

 さて、冬は餌が少なくなるから、私が庭に餌をやると写真のとおり(日本の)スズメがやってくる。写真の数の4倍ぐらいのスズメが必死に餌を取り合う様は壮観でもある。
 それを窓の内から孫と眺めて楽しんでいる。
 しかし、冒頭の記述のとおり、ちょっとでもカーテンを揺らそうものなら一斉に飛び立ってしまいやはりスズメは可愛げがない。

 ところで、私は現職の頃は度々上京し、日比谷公園の松本楼で昼食をとることが多かった。
 その折、場所が空いておれば必ずといってよいほどオープンテラスに席をとった。
 その理由はスズメである。
 ここではライスを指先に乗せてテーブルの端に置けば、スーッとスズメがテーブルまで下りてくる。さらには私の指先の米粒もつついてくる。場合によってはお皿の中まで狙ってくる。

 なので私の感想は、日本のスズメと欧米のイエスズメに決定的な違いはなく、違いは積み上げられたスズメの学習効果でしかないというものだ。
 日本のスズメの警戒心は、稲作民族の徹底したスズメ対策の裏返しでしかないと思うのだが如何だろう。

 というスズメの行動を見て寓話的に外交問題などを想像するのは単純すぎるだろうが、やはり、「彼らは可愛くない」と決めつけて、悪口(圧力)だけで可愛い手乗り行動を期待するのはおかしくないだろうか。
 ものすごくレベルの低い話をしているようで結構本質を突いていないか。
 近頃流行りの言葉でいえば、リスペクトのないパワーゲームでは何も解決しないと思うのだが。

     番長はパシリ置き去り豹変し
     トランプは南北対話を評価。安倍君はなんとする。

4 件のコメント:

  1.  8羽のスズメ、絶妙のシャッターチャンスがイイですね。右端の雀はいま正に羽根をたたんで着地しようとしています。その隣の雀は左の雀に威嚇されてのけ反っていますね、頭の毛が逆立っています。そして一番のポイントは左上でホバリング(雀は出来ませんが)しているような姿の雀です。羽根もほとんどぶれずに写っているのがすごいです。

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  2.  写真の命はシャッターチャンスかもしれません。
     ついさっきも、毎年ルリビタキが来る場所を通っていたら遂に今年もやってきたのを見つけました。
     こんな時に限ってスマホしか持っておらず、おまけに3~4人がガヤガヤ、ドタドタとやってきました。
     こんなことを何回も繰り返しながら、たまに1枚撮れるかどうかです。
     このスズメはガラス戸越しに撮りました。

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  3.  ひげ親父さんの解説を見て、再度長谷やんの雀の写真を見たら素晴らしいシャッターチャンスの写真であることが納得できます。専門家の目に留まったら○○写真大賞間違いなしです。

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  4.  バラやん、「ほめ殺し」ですか。
     でも、左上のスズメは確かに気に入っています。

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