2017年10月3日火曜日

冷静ということ

「復命書」「調査書」の類を書く場合も、先ずは正確な事実の把握が絶対条件であり、それに基づいて次に評価や判断に進むというのが常識であり鉄則である。

 とすると、少なくない日本国民は正確な事実を押さえたうえで発言しているのだろうか、否、出発点でボタンの掛け違い、歪んだ情報でマスコミ世論がコントロールされていないだろうかと、元末端名ばかり管理職は心配するのである。北朝鮮のことである。

ほんとうに北朝鮮は箸にも棒にもかからない、対話などできない国なのだろうか。別掲の地図を見ていただきたい。出典がWikipediaなので一部に変更等があるかもしれないが、緑色は、北朝鮮と国交のある国、赤色は、北朝鮮と国交を断絶した国、灰色が北朝鮮と国交のない国である。
つまり、実に160か国以上の国が北朝鮮と国交を有しており、世界の80%以上に上っている。

反対に、北朝鮮と国交がないのは日本を含め36か国で、世界の15%ちょっとになる。主な国は、イスラエル、イラク、韓国、サウジアラビア、台湾、フランス、アメリカぐらいで、あとは申し訳ないが小国である。

 国交のある国が多いから北朝鮮のミサイルや核開発が問題ないというのではないし、多数意見が正しいと言うわけでもない。

 ただ、こういう厳とした事実を踏まえないで、まるで全世界から爪弾きにされている例外中の例外国家だと信じていて、「対話の時代は終わった」「あらゆる選択肢」「完全破壊」などという言葉に踊らされてはならないだろうと思うのである。
 それは、「満州は生命線」「大東亜の平和のため」「神風が吹く」と信じ込まされた時代と変わらないのではないだろうか。

 重ねて言うが、世界の80%の国が承認している国だから北の所業も悪くないと言っているのではない。
 ただ、不良グループのパシリのように、何も知らずに番長の手先になっているのは危険だと思う。
 「口先番長」ではないが、一般に一番根性のない奴が一番勇ましい言葉を吐くのである。
 国連総会で安倍晋三が演説し始めたら会場がガラガラになったのをテレビは写していた。世界は冷静だと感心したがどうだろう。

    待宵や三宝探す棚の奥

1 件のコメント:

  1.  安倍首相の国連総会での演説にはがっかりしました。二度の原爆の被害とフクシマの放射能被害に遭った日本だからこそ、北朝鮮に言える、訴えられる言葉があったはずです。いずれ文章にしたいと思っています。

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