2017年10月18日水曜日

人を裏切ってはならない

   昨日の中島岳志氏の見解は多くの示唆を含んでいたが、読者の皆さんはどの個所に共鳴されただろうか。
 私は『保守って最後はシンプルに「仲間を裏切ってはならない」という常識を重視しますが・・』と、中島氏が前原誠司氏を批判しているところに、「そんなシンプルな批判のしかたがあるのか」と妙に感心した。

 そういう観点から振り返ってみると、安倍首相と昭恵夫人があれほど親密であった籠池夫婦を、この選挙期間中徹底して異常に長期間拘留をして発言を封じ、あげくは「彼は詐欺師だ!」「騙された」とは、私とは別世界のことながら『人の道に外れていないか』と素朴に感じている。

 前原誠司氏はもちろんだが、きっと事前の「約束」を信じて公認申請してきた人たちを「選別しないことなどさらさらない」と路頭に放りだした小池百合子氏も、これも全く他人ごとながら冷酷非情だと思う。

 裏切りといえば、国政では自民党と連合している公明党が、都議会選挙ではブームはこちらだと小池につき、大阪では維新につき、平和の・・だの福祉の‥だのと言いながら戦争法、共謀罪、消費税引き上げに賛成し、創価学会初代会長も二代目会長も治安維持法で投獄された歴史など知ったことかと「仏罰」の言葉で支持者を脅して「現世利益」に走るのは人の道にも仏の道に外れていないか。
 明らかに、ただただ議席維持のために大阪(人)を裏切った罪は重すぎる。

 「身を切る」などと言いながら紙面に収まらない数々の不祥事を並べている維新に至っては、これが最後の機会だと煽った大阪都構想住民投票で敗れたにもかかわらず、公明党に「対立候補を立てるぞ」と脅して蒸し返すなど、仁義なき・・・・というのはこういうことを言うのだろう。

 こういうことだから、保守主義者を名乗る中島岳志氏が、意外にも正直一本の共産党と波長が合うのも当然かもしれない。
 保守だ革新だという言葉は横に置いて、澄んだ眼で政党を俯瞰すれば、一番常識ある国民と一致する共産党に、少なくとも比例区ではそう投票してほしい。
 漫画家山本直樹氏が「憲法を守れ!と言うのは今や共産党と天皇陛下くらいになってしまった」と語っているのもジョークではない。常識ある国民の素直な感想だろう。

 昨日まで人を裏切ってきた人や政党が、明日、貴方を裏切らないと信じるのはコンピュータ的にいえば学習能力がないということにならないか。
 マスコミ報道では、市民と野党の共闘のために候補者を大幅に取り下げた共産党が、そのために選挙運動が制約されて厳しい情勢だと伝えられている。
 こんなことで国民を裏切らない正直共産党が伸び悩むのはあまりに悲しい。
 義を見てせざるは勇無きなり。ここは「比例は共産党」に力を貸したいものである。

    今朝もまたクルマを叩く萩の花
    近所の一段高い庭から萩が道路を覆ている。毎日自動車で通るたびにピシッパシッと叩かれる。

2 件のコメント:

  1. 萩の花ことばは、「想い」「思案」だそうです。愚作を送ります。
    「同志(とも)は行く 叩(うつ)萩のけて 明日の道」
    ラストスパートがんばりましょう!

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  2.  萩の花ことばには「柔らかな心」というのもあるようです。「思案」もいいですが、こちらもいいですね。
     選挙の時期になるとどうしても怒りの感情が全面に出た文章になってしまいますが、反省です。柔らかい心を失わないように・・・。

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