2017年10月12日木曜日

熟柿

   果物の木には豊作の年と裏作の年があるが、今年のわが家の柿の木は中途半端で微妙である。
 豊作の年には少々ヒヨドリやメジロが来ようとも「金持ち喧嘩せず」と鷹揚に構えていられるし、裏作の年は貴重な実にネットをかぶせて防衛している。
 で、今年はというとネットをかぶせていない実をヒヨドリなどが突くのを、少し落胆しつつ見守っている。

 鳥に突かれる前に収穫して熟せばいいではないかという意見もあるだろうが、木に生ったまま熟した「熟柿」は格別なので、最高のタイミングで明日収穫しようなどと計っていると、見事に前日に突かれる。

 ヒヨドリはわが家から1kmも離れていない奈良市では野鳥として保護されているが、わが家周辺では「害鳥」に指定されている。
 丸焼きにして食ってやるぞ!と毒づいているがもちろん捕獲を試みたことはない。
 そしてヒヨドリには「それは母の好物だから」といっても通じない。

 老人ホームの義母は熟柿が大好きである。
 朝食のおかずをそっちのけにして持参した熟柿を口にする。
 もちろん老人ホームの朝食は栄養管理が行き届いている。その上に持参した温泉卵や果物、特に熟柿などを食べるものだから、少々食事を残しても「我々の朝食よりも余程充実しているな」と夫婦で顔を見合わせている。

    ヒヨドリと間合い計るやじゅくし柿

4 件のコメント:

  1. 岡山の小屋の庭に植えた柚子は今年は二本共に全く花が咲かず一つの実も生りませんでした。その代り枝葉が良く茂りました。来年は沢山の実が出来ると思っていますがやはり寂しいものです。

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  2.  柚子は剪定のし過ぎ? 選定の時期? 窒素肥料過多? そして裏作?
     自然界は不思議なものです。
     今年もいろんな木を枯らしました。
     夏櫨(なつはぜ)(かちはじき)を枯らしたのは残念でした。

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  3. 河内では単に「じゅくし」乃至「じくし」で通用してました。そういえばそろそろ、箕面の栗が本番であと1週間もすれば干し柿用の柿も出てきます。

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  4.  干し柿といえば、あんな渋柿があんなに甘くなるのも不思議です。

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