2017年7月23日日曜日

蝶の苑構想

9割方記事と関係ない
   数年がかりで着々と進めてきた構想があった。
 アサギマダラの乱舞する『蝶の苑』造成、『藤袴(フジバカマ)の庭』化計画で、白花、ピンク、赤花、斑入り、赤い葉等々の藤袴を増やし、それは順調に根付いて増えてきていた。
 計画は8合目ぐらいまでは来ていた。
 アサギマダラの乱舞する姿が頭の中で膨らんでいた。

 ところが、先人は「月に叢雲、花に嵐」と教えてきたが、こういうのを「想定外」と言わせていただこう。
 その兆候は去年の秋だった。
 花が終わって匂い袋(サシェ)を作るため刈り取っていたら大量の綿毛が飛散し、妻に花粉症の症状が出た。なので、綿毛部分は最初に捨てるなどの対処をして、取扱注意、主に私が対応するということにした。

 それでも今年、まだ綿毛どころか蕾も出ていない段階で、知人に株分けするため妻が庭作業をしたところ、皮膚炎のような結構ひどいアレルギー症状が出た。
 そして今度は、直接触らずに近くの野菜畑で作業した後も、それは発症した。
 疫学的にも原因は明瞭で、アレルギー科の医師は「アレルゲン、つまり藤袴を除去しない限り再発する」と・・・。
 私も春のスギ花粉症があるから、話は十分理解できる。
 個人差が大きいし、特効薬はない。
 ということで、わが造成計画は見事にとん挫し、庭の藤袴をすべて刈り取った。
 故に、けっこう挫折感に襲われている。

 なお、アサギマダラの幼虫はアルカロイド系の毒草を好み、成虫が吸蜜する藤袴も同様と言われている。
 アサギマダラが幼虫も含めて鮮やかな体色であるのは、それらの毒を体内に取り込み「俺様は毒だぞう」と鳥たちに見せる警戒色と考えられている。
 その藤袴の毒性と妻のアレルギー反応がダイレクトにどう関わっているのかは知らないが、有意性は大いにある。
 ほとんどの植物には微量の毒性があり、毒性と薬効も紙一重であるから、普通には気にする必要がないが、去年秋の作業、遡れば毎年繰り返していたその作業で、ある種許容量を超えたのだろう。
 だから、読者の皆さんが少量の藤袴を愛でている分には心配はいらないと思っている。

   ということで、こんな挫折感をブログに書く気もなかったが、アレルゲンが無くなってホッとした妻が「ブログに書いたら」と尻を叩くのでここに記した。
 私の落胆とは反対に、タマムシが盛夏を喜んでいるので、刈り取られた跡の悲しい絵の代わりにタマムシを掲載しておこう。

    この秋は道に迷うな渡り蝶

2 件のコメント:

  1.  高知県に四万十町と言う町があります。そこに沢山の藤袴を栽培しているおじいさんがいるそうです。毎年アサギマダラが乱舞している写真が新聞に出ています。私もアサギマダラを見たことがありますが、ユラユラ飛んでいて、とてもいい感じで何千キロも飛ぶ渡蝶とは思いません。私も今年は隣町の四万十町に出かけて、不思議な蝶を見てみたいと思います。

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  2.  バラやん、私の落胆ぶりが見えたことだと思います。
     さてアサギマダラは非常に人懐っこい蝶で、人間の近くをふわりふわりと踊ってくれます。でもわが庭に来ることはないでしょう。
     この秋は別の目標を探すことといたしましょう。

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