2017年2月3日金曜日

今年の方相氏(ほうそうし)

方相氏あらわる
   時の経過とともに主客転倒した話は世に少なくないが、節分行事の起源といわれる追儺式(※1 ではそもそも方相氏(ほうそうし)が鬼を退治するのである。
 しかし、いつの間にか四つ目の異形からそれ自身が鬼と誤解され、今では方々で女優や力士から豆を撒かれたりしている。

 寒がりの私などは、立春前のこの時期にインフルエンザなどを含め体力の低下をひしひしと覚えるから、この時期に豆をぶつけて邪気(鬼)を払おうと考えた先人の気持ちがよくわかる。
 再度いうが、方相氏は鬼ではなく鬼を払う方である。

 孫の夏ちゃんの幼稚園では一週間ほど前から「お面を作っている」と言っていた。もちろん鬼のお面である。しかし、子どもたちを鬼にしてどうする!

 もちろん、わが家では方相氏のお面をこしらえて孫たちにあげている。
 子どもたちが方相氏になって豆を撒くのが正しい(豆撒きは家長がすべきなどとの論は却下する)。

 今日は節分である。
 毎年書いているが、わが家のならいでは「鬼は外 福は内 戌亥の隅にどっさりこ」と言って(※2 豆を撒いて扉をガシャンと大きな音をたてて閉める(戌亥の隅の考察については以前に書いた)。
 今年の方相氏は力強いので安心だ。

   鬼やらひ家のならひの科白かな

※1 古代中国・周の時代の追儺では、方相氏と呼ばれる呪師が四つ目の面をつけ疫鬼を追った。平安時代の宮中ではこの古式で追儺を行ったが、やがて異形の方相氏を鬼と見る誤解が生じた。

※2 以前に書いたがわが妻は役小角に従った生駒山の鬼の末裔かも知れないので「鬼は外」と言っていいものかどうか迷っている。孫の凜ちゃんは頼光四天王の末裔にあたるかもしれないので「今さら鬼は外は不必要」という気持ちもあって悩んでいる。

【2月3日夜追記】
豆撒きをした。恵方巻を食べた。鰯を食べて玄関に吊るした。老夫婦二人だけで。

6 件のコメント:

  1. コメント なかなか送れませんでした

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  2. スマホからのコメント入力のテストです。

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  3. テスト中です

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  4. やっと コメント欄にたどり着来ました。

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  5. 方相氏の凛ちゃんの鬼退治すごい!お面もすごい!こちらも楽しい節分をさせてもらいました。夏ちゃんも凛ちゃんのも、い春を迎えましょう。

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  6.  ミリオンさん、コメントありがとうございます。docomoのスマホからのトラブル対処法は解りませんでした。辿り着いていただきありがとうございます。後藤又兵衛の話もお願いします。よい春にしたいですね。

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