2016年2月20日土曜日

粉わさび 死語ですか

  ご近所に静岡出身の方がおられて、私がわさび好きだというので時々帰省の後わさび関連のお土産を頂くことがある。
 わさびが好きだといっても、日常のお刺身などはチューブのわさびである。余程のことがない限り本わさびを鮫皮の「わさびおろし」ですりおろしたりはしない。

 さて、チューブと言ったがその昔は缶入りの粉わさびだった。
 そして妻が娘に、「昔は粉わさびを練った」と話をしたら、娘はそんなことは覚えていないと言った。
 そういえば「粉わさびを練る」というのも死語辞典かも知れない。

 小さい時は私はよくこの仕事をさせられた。大人たちは私が涙を流すのを笑ったし、私の涙で練り具合を判定していた。
 練りが浅くツーンとこないのは論外だし、ゆっくりしていたら「気が抜ける」とか「風邪ひく」と叱られた。
 そんなとき、「わさびは〇〇に練らせろ」か「わさびは△△に練らせるな」というようなことわざを必ず聞いていたが、今は正しくは思い出せない。〇〇は短気者というような言葉、△△はその反対を連想させるものだったように思う。
 ご記憶の方は教えてほしい。

  小さな猪口のような器で一気に練り上げ、涙が出るようになったら間髪を入れず小皿に反対に向けて被せるのがセオリーだった。
 こうして香りの飛ぶのを防止し、一層香りだたせるのだった。
 妻の父親は晩酌をしない人で、比較的こういうことに頓着しない方だったから、結婚したての頃、私がわさびの練り方にこだわるのがある種カルチャーショックだったと妻が娘に話していた。
 粉わさび、今は一種のスパイスのように使用している。我が家ではまだ死語辞典には入れていない。

  チューブのわさびではあの粉わさびを練ったときのツーンとくる強烈な刺激がない。
 大多数の国民がそういうチューブになったせいだろうか、近頃のマスコミのツッコミは全く風邪をひいていてわさびが効いていない。
 ジャーナリズムに再び粉わさびを!

 そんな中、刺激的なニュースが飛び込んできた。共産党市田副委員長のFBから転載する。
 ・・・・19日、共産、民主、維新、社民、生活の5野党党首会談が行われた。
 会談では、5党が共同して、安保法制戦争法の廃止法案を提出することを確認し、執行された。
 これは、戦争法に不安と怒りを持つ多くの国民の思いに応えたものであり、国会の場で、国民の前で真剣に審議することが求められる。
 党首会談では、その上に立って、4点が確認された。
 ①5野党として安保法制の廃止と集団的自衛権容認の閣議決定撤回を共通の目標とする
 ②安倍政権の打倒を目指す
 ③国政選挙で現与党およびその補完勢力を少数に追い込む
 ④国会における対応や国政選挙などのあらゆる場面でできる限りの協力を行う
 この4点の具体化をはかるため5野党の幹事長・書記局長間で早急に協議を始める、ということも確認された。
 なお志位和夫委員長は党首会談の場で、政権の問題について次のような発言をした。
 「わが党としては、戦争法の廃止、集団的自衛権容認の閣議決定の撤回のためには、この二つの仕事を実行する政府私たちはこれを国民連合政府、と呼んでいるが、これが必要だと主張してきた。今もその立場は変わらない。ただ、この問題については、賛否さまざまなので、政権問題は横に置いて選挙協力の協議に入り、今後の協議の中でわが党の主張をしてゆく」
 「参議院の1人区の候補者調整にあたっては、安保法制廃止、立憲主義回復という大義の実現のために、思いきった対応をしたいと考えている」
 以上が党首会談の概要だが、「戦争法は廃止を」「野党は共闘を」という多くの国民の声に応えた画期的、歴史的合意だ。
 世論と運動の力、道理の力、各党の努力の結果だ。
 日本共産党としては、誠実かつ真剣に協議に臨み、できるだけ早く合意を得るようにするために全力をあげる決意である。
 ・・・・一人区の主として民主党の予定候補者が、この5野党確認を真剣に受け止めるなら、自公政治は今年中には消滅するだろう。
 ということが実現するよう、民主主義を守る人々の質的な飛躍が求められている。

2 件のコメント:

  1. 粉わさびん話から時事の話までピリッツとしたブログさすがです。関東炊きにはカラシを練らされました。今は納豆などには小さなパックのカラシがついていますが。

    返信削除
  2.  yukuriさん、コメントありがとうございます。
     妻と娘の会話を横で聞いていて、粉わさびが遺物になりかけていると感じました。
     そんな話、若い方には何の面白みもないかもしれませんが、当事者にとっては懐かしい思い出です。
     そしてマスコミ、ピリッとさせたいですね。そのためにも小さくても声をあげることが大切でしょう。

    返信削除