2014年12月5日金曜日

植物の気持ちになる

  園芸研究家・樹木医 はたあきひろ氏の講座があった。
 NHKの「ぐるっと関西おひるまえ」で太平サブローさんや河島あみるさんらに野菜作りを教えている方で、大手住宅メーカーの出世コースを退職して自給自足生活を始めた方だった。おもしろい。
 参加する前はそれほど期待もしておらず、まあ、剪定のノウハウ、土づくりのノウハウのひとつ二つを教えてもらえればいいやという気持ちで行ったのだが、話は全く違うものだった。
 答えは、「自分のイメージ通りのガーデニングを考えたりすると往々にして自然の逆襲にあう」、「だから、生き物である植物(相手)の気持ちになって植える場所を決め、植物の気持ちになって水やりもしよう」というもので、私が持っていたNHK的肥料満載農薬まみれのガーデニングの話では全くなかった。
 その上に、植物成長の基礎知識、病害虫の基礎知識を教えてもらい、木枠方式のガーデニングの実技も参考になった。
 で、振り返ってみて反省することも少なくなかった。園芸用の土は安物買いをせず、25ℓで600円は出せというのも耳が痛かった。

 実は、秋の台風で非常に気に入っていたアメリカハナノキ(ベニカエデ)が折れてしまった。根元が虫にやられていたのが原因だった。
 それで先日、小さな小さな1.5mほど(太さはせいぜい親指程度)の二代目を孫と一緒に買ってきて植えたのだが、少し場所も日当たりのよい方に移したのは正解だったかもしれない。
 妻は「この木が庭の主木になる頃にはアンタはおらんやろう」と私に言ったが、アファンの森を造っているC.W.ニコルさんではないが、100年後を想像して楽しめるのが人間だと思う。

 いま息子たちファミリーが住んでいる家には、当時小学生であった息子の意見によってココス(タイワンヤシ)を植えてある。一時はそのカサでかい風体を持て余していたが、今は孫がそのココスを気に入ってくれている。
 人の寿命よりも長い樹木は、こういう風に想い出のアルバムにもなっていく。
 
 今は選挙の真っ最中、おごれる自民党にもネオナチのような維新や次世代にも、相手の気持ちになって考えてみるという政治姿勢が見られない。ガーデニング同様、そんな政策は長続きするはずがない。ただ、国土が荒廃しつくしてから気が付いたのでは少し遅すぎる。
 未来を想像して生きておれば、少々のことに一喜一憂しないで済む。といって、一喜の方は何ぼあっても困らない。

※ 衆議院議員選挙の比例代表選挙は「拘束名簿式」なので、政党名「日本共産党」と書いてください。比例代表の候補者名を書くと無効になるので注意してください。

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